VANKYO製タブレットの修理のご相談を頂く機会が増えました。
そのほとんどが「ガラスが割れてしまった」という内容です。
VANKYOタブレットは機種によってはガラスが割れてしまうとタッチ操作を受け付けません。
今回ご依頼頂いた機種はMatrixPad S30でした。
WORKS
これまでに行った修理についてご紹介します。
2021年06月20日
VANKYO製タブレットの修理のご相談を頂く機会が増えました。
そのほとんどが「ガラスが割れてしまった」という内容です。
VANKYOタブレットは機種によってはガラスが割れてしまうとタッチ操作を受け付けません。
今回ご依頼頂いた機種はMatrixPad S30でした。
御覧の通り、表面ガラスが割れてしまっています。
電源を切ろうと…
画面をタッチしても一切反応しませんでした。
液晶表示に問題はなくとも、このように操作ができないとデータ移行も出来ません。
そこで今回はMatrixPad S30の画面交換修理作業を写真付きで紹介させて頂きます!
VANKYO MatrixPad S30画面交換修理
【使用する工具】
クラフトナイフ(平刃)
ピンセット
プラスネジドライバー
MatrixPad S30は背面パネルに本体部分がはまっている構造になっています。
本体側面にはSIMカードが入っているのですが、このままではフレームを外すことが出来ません。
SIMピンを使ってSIMトレイを引き抜きます。
SIMピンを挿すと少し出てくるので、そのまま引っ張ると…
この通りSIMピンを外すことが出来ました。
それでは分解開始です!
①背面パネルを剥がす
本体部分を背面パネルから取り出す作業ですが、当店ではクラフトナイフを使っています。
背面パネルと本体フレームの間に…
クラフトナイフを挿します。
本体部分と背面パネルはツメで強力に固定されています。
クラフトナイフを使って…
本体部分を固定したツメを外します。
本体部分のツメを一周分外すことで…
このように持ち上げることが出来ます。
ツメがかかったまま無理やり持ち上げると背面パネルが変形するので注意が必要です。
ツメを綺麗に取れたら…
このように背面パネルを剥がすことが出来ます。
背面パネルには失くしやすいパーツが付いています。
それがこの電源ボタンです。
背面パネルに固定されていないので、失くさないよう固定しておきます。
②ケーブル類を外す
背面パネルを剥がすことで…
本体内部が露になりました。
本体右側に基板、中央にバッテリー、下部にスピーカー、といった構造です。
やはり格安タブレットというだけあって見た目がかなりチープです。
基板を取り出したいので、基板に接続されたケーブルを外していきます!
まずはバッテリーコネクタからです。
黒い大きな絶縁テープを剥がします。
バッテリーコネクタはこのケーブルです。
固定されているわけではないので、ケーブルを引っ張って引き抜きます。
ケーブルを引き抜くことで絶縁することが出来ました。
これで作業中に基板がショートしてしまう心配はありません。
上部にも同じような絶縁テープがあります。
3か所全ての絶縁テープを剥がします。
絶縁テープを剥がすとケーブルが出てきます。
このタイプのコネクタはツメを倒すことでケーブルを固定しています。
ヘラやピンセットを使ってツメを起こします。
これでケーブルの固定が解かれました。
後はケーブルを引き抜くだけです。
上部にも同じ構造のコネクタが付いています。
同じようにツメを起こして…
ケーブルを引き抜きます。
このケーブルの少し上に集音マイクがあります。
フレームにはまっているだけなので軽く持ち上げておきます。
集音マイクの少し右側に…
アンテナが付いています。
アンテナもただはまっているだけなので持ち上げることで…
この通り外すことが出来ました。
ちなみに、アンテナ部分は力ずくで抜くと基板が根こそぎ取れてしまうことがあります。
また、ケーブルがとても細いので、ケーブル部分を引っ張ると断線する恐れがあります。
根元の金具部分をピンセットで持ち上げるのが安全な外し方です。
これで基板上部のコネクタは全て外せました。
基板下部に移ります。
基板下部にも先ほどと同じ構造のコネクタがありました。
このケーブルはSIMトレイ基板から延びています。
ツメを上げて…
このように引き抜きました。
SIMトレイケーブルの右側にも同じ構造のコネクタがあります。
ここが今回問題のガラス(タッチパネル)のケーブルです。
固定しているツメを起こして…
引き抜きます。
これで基板に接続されている全てのケーブルを外すことが出来ました。
基板にはスピーカーケーブルも接続されています。
ただ、基板にははんだ付けされているので、スピーカーごと持ち上げた方が楽です。
スピーカーは本体右側に1個、そして…
左側にもう1個付いています。
それぞれプラスネジ2本ずつで固定されているので…
全てのネジを外します。
スピーカーケーブルは本体フレームに絶縁テープで固定されています。
絶縁テープを剥がすことで…
この通りスピーカーを取り出すことが出来ました。
基板は上下2本のプラスネジで本体に固定されています。
どちらのネジも外して…
最後に粘着テープを剥がします。
これで基板を固定しているものは無くなったので…
この通り取り出すことが出来ます。
基板を持ち上げる際はケーブルが引っかかっていないか注意が必要です。
③画面を交換する
取り出した基板を新しい画面パーツへと移植します。
新しい画面パーツへと基板をセットします。
外した全てのケーブルを基板に接続します。
この際、基板のショートを防ぐため、バッテリーコネクタは最後に接続します。
全てのケーブルを基板に接続出来たら電源ボタンを長押しして電源を入れます。
起動してホーム画面まで進みます。
先ほどは画面に触れても一切反応しませんでしたが、修理はどうでしょうか。
この通り、無事タッチ操作が出来るよう改善しています!
タッチのズレもなく、正常に操作することが出来ます。
ここまで確認出来たら本体を組み上げます。
本体部分を背面パネルに取り付けてツメで固定します。
場所によっては本体部分と背面パネルのツメが付きにくい箇所があります。
本体部分にツメがはまると「パチン」という感覚があります。
背面パネルを付けられたら…
1周確認して本体部分が浮いていないか確認します。
綺麗にはまっているようです。
最後にSIMトレイを入れて修理完了です!
これで全てのデータがそのままで、今まで通りこのMatrixPad S30をお使い頂くことが出来ます!
今回修理させて頂いたのはMatrixPad S30でしたが、他のVANKYOのタブレットも非常に幅広く承れます。
ガラス割れや液晶破損など、お困りの際はいつでも郵送修理ポストリペアへご相談くださいませ!
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