WORKS
これまでに行った修理についてご紹介します。
2021年05月29日
2019年5月に発売されたPixel 3aですが、今でも非常に多くのご依頼を頂きます。
最も多くご相談を頂くのは画面割れの修理ですが、他にもバッテリー劣化やボタンの陥没など様々な修理ご依頼を頂いております。
今回はそんなPixel 3aの画面交換修理方法について写真付きで詳しく解説させて頂きます！
Pixel 3a画面交換修理方法解説
【使用する工具】
ヒートガン(設定温度250度)
クラフトナイフ(平刃)
ピック
トルクスドライバーネジ(T5)
粘着テープ
ピンセット
Pixel 3aは画面から剥がして分解する機種です。
なので画面交換作業自体は決して難しくはありません。
ただ、修理後に画面が浮きやすかったり、画面コネクタを付ける際に基板を損傷しやすいのである程度の技術力が必要です。
それでは解説を始めます！
①画面を剥がす
分解前の基本、まずは電源を切ります。
電源ボタンを長押しして…
「電源」ボタンをタップします。
「電源を切る」をタップし…
シャットダウンされるのを待ちます。
完全にシャットダウンされたら画面を剥がす作業を行います。
画面を剥がすにはヒートガンを使います。
画面の端にヒートガンで温風を当てて粘着を弱めて…
ガラスと本体フレームの間にクラフトナイフを挿します。
このようにして隙間が出来たら…
隙間にピックを挟みます。
後は、ピックから離れた箇所に温風を当てて…
その箇所までピックを進める、という作業を繰り返します。
所々ピックを挟んでおいて画面が再びくっつかないよう注意が必要します。
画面1周分の粘着を剥がせたら画面を持ち上げます。
画面をつかんでゆっくり持ち上げます。
画面の粘着が残っていたらハサミなどで切って持ち上げます。
画面パーツを本体から剥がすことが出来ました！
②画面パーツを取り出す
Pixel 3aの場合、接着以外に例えばツメなどでフレームに固定されていません。
画面をまっすぐ上に持ち上げると…
このように画面と基板を接続したケーブルが見えます。
ケーブルの根本は…
黒い絶縁テープで覆われています。
絶縁テープの端をピンセットでつまみ…
そのまま剥がします。
剥がすと銀板が出てきました。
銀板はトルクスネジ2本で固定されています。
トルクスとは六角形の特殊なネジです。
特殊ドライバーを使って…
どちらのネジも外します。
ネジを外した銀板をピンセットで取り出します。
銀板を取り出したら下にコネクタが見えます。
コネクタにヘラを引っ掛けて上に持ち上げます。
コネクタを外すこと出来ました。
これでPixel 3aの画面取り外し作業の完了です！
もし、画面破損などで本体の電源が切れない場合、さらに分解してバッテリーコネクタを外し、電源を切る必要があります。
今回は操作出来て電源も切れているのでそのまま作業を続行します。
③新品画面の動作確認を行う
画面を剥がせたら、基板に新品の画面パーツを接続して動作確認を行います。
ただ、この作業が非常に難しいです。
Pixel 3aの画面パーツコネクタを付ける箇所はこのように凹んでいます。
そのままつけようとしても…
ケーブルの位置が非常に合わせにくく、スマホを何千台と修理している当店のスタッフでも苦戦するほどです。
Pixel 3aの場合は…
このように真っすぐになっている画面ケーブルを…
このように曲げます。
これで多少コネクタを入れやすくなったのと、入れた後に外れにくくなりました。
実際に画面パーツのコネクタを付けてみます。
位置を合わせてコネクタを押さえます。
この通りしっかりとついて取れません。
やはりケーブルは曲げたほうが付けやすいです。
画面パーツのケーブルを基板に接続出来たら…
電源ボタンを押さえて電源を入れます。
Googleのロゴが出てホーム画面まで進みました。
タッチ操作や液晶表示をチェックします。
全く問題なければOKです。
修理前と同じように電源を切ります。
「電源を切る」を選択し…
シャットダウンを待ちます。
完全に電源が切れたら…
液晶画面のコネクタを外します。
④粘着を張り替える
Pixel 3aの画面を本体に固定するには強力な粘着テープが必要です。
元々の粘着を綺麗に剥がさないと、強力な粘着テープも意味を成しません。
本体フレームを確認してみると…
このようにいたるところに粘着テープが残っています。
本体下部も…
同じように粘着テープが残っています。
粘着テープは一度剥がすと粘着力がほとんどなくなりますので再利用することはあません。
ヘラを使って全て綺麗に除去します。
粘着がキレイに取れない箇所は粘着剥がしなどを使って入念に作業を行います。
粘着テープを除去出来たら…
新品の粘着テープに張り替えます。
当店では1mm、2mm、5mmの粘着テープを使って強力に画面を本体フレームに接着しています。
⑤イヤーメッシュを移植する
粘着テープを貼り終わったら液晶画面のパーツ移植を行います。
元々の画面にはイヤースピーカーのところにイヤーメッシュが付いています。
音が聞こえるように画面に開けられた穴からゴミが入らないようにするガードなのですが、新品の画面にはついていないことが多いです。
付いていなければこのイヤーメッシュを移植しなければなりません。
ピンセットでつまんで剥がします。
このように剥がしたら…
新品の画面パーツへと付け直します。
イヤーメッシュの移植が完了しました。
⑥本体を組み上げる
画面パーツを本体基板へと接続します。
コネクタの位置を合わせて…
上から押さえて接続します。
コネクタが付いたら…
銀板を被せます。
左右2箇所をトルクスネジで固定します。
ネジの長さは同じなのでどちらのネジかわからなくなっても問題ありません。
ネジで銀板を固定出来たら…
絶縁テープで覆います。
後は画面パーツを粘着テープで固定すれば…
Pixel 3aの画面交換修理完了です！
画面を交換することでまるで新品のようになりました！
液晶表示、タッチセンサーなど全く問題ありません。
Pixel 3aは一見簡単なようですが、画面パーツを付ける際に基板のコネクタを壊してしまった、というお問合せを過去に3件頂いたことがあります。
当店では基板修理まで行うことが出来ますので、例え基板が壊れてしまったとしてもお役に立てるかもしれません。
お持ちのPixel 3aのパーツや基板の故障でお困りでしたら、ぜひ修理実績が豊富にある郵送修理ポストリペアへご相談くださいませ！
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