スマホやタブレットのバッテリーが膨張する原因・対処法・対策を解説!
近年、スマートフォンやタブレットは私たちの生活に欠かせない存在となりました。
スマートフォンやタブレットは…
・コミュニケーション
・情報収集
・エンターテインメント
などの中心となっています。
しかし、これらのデバイスの心臓部であるリチウムイオンバッテリーには、
見過ごされがちなリスクが潜んでいます。
それが「バッテリー膨張」です。
バッテリー膨張は、文字通りバッテリーが物理的に膨らむ現象です。
この問題は単にバッテリーの交換が必要なだけでなく、
場合によってはデバイスの完全な損傷や、
さらには安全上のリスクをもたらす可能性があります。
しかし、実際にバッテリー膨張に直面した際、
どのように対処すれば良いか分からい、という方も多いと思います。
そこで今回は…
・バッテリー膨張の原因
・バッテリー膨張をいち早く発見する方法
・バッテリー膨張時の最適な対応策
について詳しく解説します。
この情報があなたの大切なデバイスを守り、
あなたやあなたの周囲の人々の安全を確保するための一助となれば幸いです。
1.スマートフォンとタブレットのバッテリー寿命
スマートフォンやタブレットのバッテリー寿命は「充電サイクル」に基づいて測られます。
一回の充電サイクルは、バッテリーの全容量を使い切った後、
再び100%までフル充電するプロセスを指します。
一般的に、リチウムイオンバッテリーは、
約300~500回の充電サイクル後に新品時の容量の80%まで低下します。
これは、充電サイクルがバッテリーの「寿命」を示す指標となります。
充電サイクルの数に基づき、
スマートフォンやタブレットのバッテリーは約2~3年の使用が可能です。
しかし、この使用可能期間は使用頻度や充電習慣に大きく依存します。
頻繁にデバイスを使い、日に複数回充電するユーザーは、
より早く充電サイクルの限界に達する可能性があります。
一方で、適度な使用と充電の場合、バッテリー寿命は長くなる傾向にあります。
バッテリーは消耗品なので時間とともに劣化が進みます。
充電サイクルが進むにつれて、最大充電容量が減少し、
使用時間が短くなっていきます。
バッテリーが劣化すると、フル充電後の使用時間が目に見えて短くなり、
デバイスのパフォーマンスに影響を与えます。
充電がみるみる減っていくのは強いストレスになりますよね。
1章の要点
|
・バッテリーはいつか必ず寿命がくる |
・バッテリー寿命の目安は充電回数500回程度 |
・使用方法によってバッテリー寿命は変動する |
2.バッテリー膨張とは何か
スマートフォンやタブレットに使われるリチウムイオンバッテリーは、
高いエネルギー密度と充放電の効率の良さから、
現代のポータブルデバイスに広く採用されています。
しかし、リチウムイオンバッテリーには、
適切な使用や管理がされない場合、膨張するリスクが伴います。
リチウムイオンバッテリーは…
・陽極(アノード)
・陰極(カソード)
・電解質
・上記を隔てるセパレータ
から成り立っています。
充電時にはリチウムイオンが陽極から陰極へ移動し、
放電時にはその逆が起こります。
この過程でエネルギーが蓄えられたり放出されたりします。
ひとえにバッテリー膨張といっても原因は様々です。
主に以下の要因が考えられます。
バッテリーの内部で化学反応が起こり、
ガスが発生することがあります。
これは過充電、過熱、
または内部構造の損傷によって引き起こされることが多いです。
高温や直射日光、物理的な圧力や強い衝撃も、
バッテリーの膨張を引き起こす可能性があります。
稀に、製造過程の欠陥によりバッテリー膨張が起こることがあります。
これは品質管理の問題や、使用される材料の不備が原因であることが多いです。
バッテリーは使用とともに徐々に劣化します。
時間が経つにつれて、内部コンポーネントの劣化や損傷が進み、
バッテリー膨張のリスクが高まります。
バッテリー内部では、リチウムイオンが電極間を移動する際に、
微細な金属粒子が形成されることがあります。
これらの粒子が原因で、内部での短絡(ショート)が発生し、
それが過熱やガスの発生を引き起こすことがあります。
また、電解質が分解してガスを生成することも、膨張の一因です。
このセクションでは、リチウムイオンバッテリーの基本的な機能と、
バッテリー膨張の原因を明確に説明しました。
次の章では、バッテリー膨張がもたらすリスクと、
その兆候をどのように見分けるかに焦点を当てていきます。
2章の要点
|
・リチウムイオンバッテリーは幅広い端末に採用されている |
・バッテリー膨張の原因にも複数ある |
・劣化だけでなく衝撃も膨張の原因になる |
3.膨張バッテリーのリスク
バッテリー膨張は、単に不便な現象ではなく、
火災や火傷など重大なリスクを伴います。
バッテリー膨張を軽視すると、デバイスの損傷だけでなく、
あなたの安全に危険を及ぼす可能性があります。
膨張したバッテリーはデバイスの内部構造に圧力をかけ、
画面の割れやケースの変形などの物理的損傷を引き起こすことがあります。
バッテリーの膨張により、内部コンポーネントが圧迫されると、
デバイスの性能が低下し、最終的には完全に機能しなくなることがあります。
膨張したバッテリーは過熱しやすく、
極端な場合には発火や爆発のリスクがあります。
これは、使用者自身だけでなく周囲の人々にも危険を及ぼす可能性があります。
バッテリーが破裂した場合、有害な化学物質が漏れ出し、
皮膚や呼吸器系への刺激、あるいは中毒のリスクを引き起こすことがあります。
膨張バッテリーを含むデバイスは通常、修理が難しくなります。
これにより、修理不可能なデバイスが廃棄され、電子廃棄物の増加に繋がります。
この章では、バッテリー膨張のリスクがデバイスの損傷、
使用者の安全、そして環境に及ぼす影響について詳しく解説しました。
次の章では、これらのリスクを避けるために、
バッテリー膨張の兆候をどのように見分け、適切に対応するかについて説明します。
3章の要点
|
・バッテリー膨張は進行し続ける |
・バッテリー膨張を放置すると端末が破損する恐れがある |
・バッテリー膨張が火傷や火事の原因にもなり得る |
4.バッテリー膨張の兆候を見分ける方法
バッテリー膨張は初期段階では目立たないことが多いですが、
以下の兆候に注意することで、問題の早期発見と対処が可能です。
バッテリーが膨張すると、デバイスの背面が突出することがあります。
これは、手で触れるだけでなく、
デバイスを平らな面に置いたときの安定性の変化で気づくことができます。
背面だけでなく、画面がフレームから持ち上がることがあります。
画面や背面パネルと本体フレームの間に隙間が出来ている場合、
高確率でバッテリーが膨張していると言えます。
バッテリーが正常でない場合、デバイスが通常よりも熱くなることがあります。
特に充電中や高負荷のアプリケーション使用時に、
異常な発熱を感じたら注意が必要です。
バッテリーが膨張するほど健康状態が悪化すると、
通常よりも早く充電がなくなることがあります。
充電残量があるのに電源が切れる症状も上記にあたります。
バッテリーが膨張している場合、
充電が正常に行われない、または非常に遅いことがあります。
デバイスのシステムが不安定になり、
予期しない再起動やエラーメッセージが増えることも、
内部の問題を示している可能性があります。
この章では、バッテリー膨張の初期兆候とそれらを識別する方法について説明しました。
これらの兆候を早期に見分けることができれば、
デバイスの損傷や安全リスクを回避するための対策を講じることが可能になります。
次の章では、バッテリー膨張が確認された場合の予防策と対処法に焦点を当てます。
4章の要点
|
・バッテリー膨張により画面や背面パネルが浮き上げることがある |
・充電の減り方や増え方が異常に早い場合はバッテリー劣化の可能性大 |
・勝手に再起動したりと使用が非常に困難になることもある |
5.予防策と対処法
バッテリー膨張は深刻な問題ですが、
適切な予防策を講じることでリスクを最小限に抑えることができます。
万が一発生した場合の対処法も理解しておくことが重要です。
バッテリーを完全に放電させるのを避け、
また満充電の状態で長時間放置しないようにします。
過充電や過放電はバッテリーに負担をかけ、劣化を早める原因になります。
また、互換性のない充電器の使用は注意が必要です。
例えばPCの電圧の高い充電器でスマートフォンを充電すると、
基板やバッテリーに深刻なダメージを与えることもあります。
使用されている充電器がお使いのスマホやタブレットに適した電圧か、
今一度確認されてはいかがでしょうか。
高温や低温の環境、直射日光を避けるようにします。
温度が極端に高いまたは低い場所での使用や保管はバッテリーに悪影響を及ぼします。
デバイスのバッテリー状態を定期的にチェックし、
異常があれば早めに対処します。多くのデバイスでは、
最近のスマホやタブレットには、
バッテリーの健康状態を確認できる機能が備わっています。
それらは一つの基準にすることが出来ます。
バッテリー膨張の兆候を見つけたら、
すぐに専門家に相談し、必要に応じてバッテリーの交換を行うことをお勧めします。
バッテリーが膨張した端末の分解や、
膨張したバッテリーの取り出しには危険が伴います。
自己判断での分解や修理は避けるべきかと思います。
膨張したバッテリーは、専門のリサイクル施設に持っていくか、
適切な方法で廃棄する必要があります。
不適切な処理は環境に害を及ぼすだけでなく、安全上のリスクも生じます。
場合によって賠償請求をされるなど、
取り返しのつかない事態になることもあるので要注意です。
バッテリーが膨張しているデバイスは、
使用を中止し、安全な場所に保管することも重要です。
膨張したバッテリーは発火や爆発のリスクがあるので、
速やかに対応する必要があります。
5章の要点
|
・高電圧の充電器の使用は注意が必要 |
・バッテリー膨張した端末は取り扱いが難しいので専門家への相談を推奨 |
・バッテリー膨張したデバイスを不用意に投棄しない |
6.ポストリペアでの修理例
それでは当店に実際にご依頼頂いた修理例をご紹介いたします。
まずは一番多くご依頼頂くのはiPadです。
2020年10月に発売されたiPad Air 第4世代です。
iPad Air 第4世代のバッテリー交換料金等解説!膨張による画面浮きも郵送修理ポストリペアならデータそのままで改善!
1cmほど画面が浮いていましたが、
バッテリー交換することで隙間がなくなりました。
iPodシリーズのバッテリー膨張のご相談もよく頂きます。
iPodTouch6の電池交換が安い!ホームボタン陥没も膨張が原因!?
病院や保育園や某アパレルショップなど、
一度の100台近くご依頼を頂くこともあります。
iPod touchはバッテリー膨張することで、
ホームボタンが陥没することがあります。
ホームボタンの陥没もバッテリー交換にて改善します。
スマホのバッテリー膨張のご相談も頻繁に頂きます。
XperiaやGalaxyやXiaomiなど様々なメーカーに対応可能です。
Google Pixel5のバッテリー交換修理で浮いた画面が元通りに!膨張を放置すると表示異常が起こるのでご注意を!
画面側から分解する修理難易度が高い機種でも郵送修理ポストリペアなら受付可能です!
受け付けしているお店が少ないSurfaceの修理実績も豊富にございます。
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特にSurfaceは本体のスペックによっては価格が非常に高額になりますよね。
バッテリー膨張くらいで買い替えるのはとても勿体ないので、
ぜひ当店へご相談頂ければ幸いです。
6章の要点
|
・バッテリー膨張により画面や背面浮き以外の不調で起こることがある |
・バッテリー交換することで長期間使用可能になる |
・バッテリー膨張=買い替えはとても勿体ない |
7.まとめ
今回はスマートフォンやタブレットなどのデバイスで発生する可能性のある、
一般的な問題であるバッテリー膨張について詳しく掘り下げました。
バッテリー膨張は単にデバイスの機能不全を引き起こすだけでなく、
使用者の安全にも影響を与える可能性があります。
主なポイントを再確認します。
・バッテリー膨張の原因
過充電、過熱、物理的な損傷、製造上の欠陥、または経年劣化が原因で発生する可能性があります。
・膨張バッテリーのリスク
デバイスの損傷、安全上のリスク、環境への影響が含まれます。
・膨張の兆候を識別する
デバイスの変形、異常な発熱、急速なバッテリー消耗などがあります。
・最後に
バッテリー膨張は避けられない問題かもしれませんが、
正しい知識と適切な対策によって、
そのリスクは大幅に減少します。
デバイスの使用方法に注意を払い、
定期的にバッテリーの状態をチェックすることが重要です。
何か異変を感じたら、速やかに専門家の意見を求めることをお勧めします。
私たちのデバイスは日々の生活に欠かせないものですが、
それらを安全に、そして長く使用するためには、バッテリーの健康を維持することが不可欠です。
今回のブログが、あなたとあなたのデバイスの安全を守るための一助となれば幸いです!
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